「……昨日説明したように、1000年前の夢幻戦争の本質は、数体の神の叛乱に起因する」
「なんで…空が……地下に…いたはず…なのに…」
起き上がろうとして彼女は違和感に気づいた。胸に何かが刺さっている。見ると建物に使われていたであろう太い鉄骨が彼女の体を貫いていた。激痛に襲われながらも体を起こす彼女。そんな彼女の目の前には信じられない光景が広がっていた。
見渡す限りの瓦礫の山。そこかしこに散らばっている人間だったと思われる肉片。それがはるか地平線の先まで広がっていた。
「やっぱり…駄目だったの…?…私たちの…した…ことは……許されない…こと…だったの?……」
そう呟くと彼女は目を閉じて地面に倒れこんだ。ほどなくして雨が降り始めた。それは次第に強さを増し、まるで意思を持つかのように全てを飲み込み、母なる海へと返していった。
to be continued...