自転車事故と交通事情と保険自転車事故と交通事情と保険

| | トラックバック(0)

毎日jpに気になる記事が続いて出ていたのでエントリ書いてみる。

自転車:事故で賠償5千万、実刑、失職…加害者に重い代償

自転車対歩行者の事故で歩行者が亡くなり、自転車を運転していた加害者が刑事で懲役 1 年 10 月、民事で 5,000 万円の損害賠償となった件。
賠償金はクレジットカードの賠償責任保険で払ったとのこと。

自転車:歩行者との事故に高額賠償判決…過失相殺認めず

一方で、近年の自転車対歩行者の事故の民事訴訟において、自転車側の過失が重く見られるようになっているとの記事。
特に、裁判官の間で「歩道上での事故に関しては自転車側の過失が 100%」という認識ができつつあるらしい。
過失 100% というのは、自動車事故でいえば追突事故での追突した側と同じ扱いであり、完全に一方的な事故だったということ。
たしかに自転車は軽車両なので法律的には本来は車道を走るべきなのだが、今の日本の道路事情でそれを前提とした過失割合が適用されるのは少し腑に落ちない点も。

自転車に乗る立場では、車道を走れと言われても路上駐車やら何やらでまともに左側をキープすることもできず、自分の安全のためには歩道を走らざるを得ない現実。警官すら平気で歩道走ってるし、危ないから歩道走れと指導されることも。
逆に自動車のドライバーの立場では、車道を自転車と一緒に走るというのはとてつもなく恐怖を感じるもの。オートバイが相手でも車間を多めにとったり右側に寄せたり先に行かせたりと気を使うというのに、自転車の動きはとにかく読めない。特に信号周りでの突然の進路変更なんかは恐ろしい。
自転車専用道の整備もなしに自転車側だけに過失を押し付けるのはどんなもんなんだろう?

補償に関して言えば、自賠責のような強制保険がないのも大きな問題。防犯登録なんて有名無実なものより、購入時に保険加入を義務付けたほうがよほどいいのではないだろうか。
さらに、任意保険の状況も芳しくないようで…

自転車保険:低い認知度 損保各社、販売中止 警察庁所管系も加入2%

保険屋として採算取れないから撤退というのはわからなくもないけど、こんな現状で任意保険がなくなるのはどういうことなのか…
TS マークに保険が付いてくるというのは初耳だったけど。

自転車にも免許制度を、というのはよく聞くし賛同できなくもないけど、それ以上にインフラの整備や保険制度の不備のしわ寄せが事故を起こしてしまった個人に押し付けられている現状を何とかしなければいけないのでは、と思う。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 自転車事故と交通事情と保険

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.chaoticshore.org/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/339

いろいろ

あわせて読みたいブログパーツ
フィードメーター - 徒然なる記録 - Chaotic Shore

プロフィール

ハンドル:Cai
有機化学を専攻する駆け出しアカデミック。
無秩序な浜辺に生息。
Mozilla 界にも出没。MozillaZine.jp 管理人。Mozilla 日本語ローカライズ。
詳細は不確実な報告書を。

Skype/twitter/はてな/mixi
Facebook, Google+ は実名

フィード